京都のリーマンメモリーズ

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【書評】「物語」の見つけ方 たちばなやすひと クロスメディアパブリッシング

今週のお題「最近、初めて〇〇しました」
最近のことですが、産まれて初めて京都の先斗町歌舞練場で「鴨川をどり」を観覧しました。なんと創演が明治5年!と言う長い歴史を持った由緒正しい伝統芸です。最近は、外国人観光客も多く訪れるほど、海外の人達にも大変人気となっています。感想としては、踊りや長唄お囃子などはもちろんのこと、物語もとても素晴らしかったです。飽きずに魅せるには、物語が大変重要ですね。今回は、自分が主人公であるこの人生の物語を見つけるというすんごい本を紹介します。(笑)

【1.本書の紹介】

人生を楽しく生きるためにどうしたら良いでしょうか?

例えば、自分の人生が、物語になっていると考えると楽しくなりませんか?
 
その物語を面白くするには、あるパターンがあるようです。
 
そのパターンを掴んで生きていけば、この人生が面白くなるのではないでしょうか?
 
さて、自分の人生に夢中になるためのストーリー思考とは、一体どんなものでしょうか?

【2.本書のポイント】

私の考える夢中とは情熱的でありながら、沈着さも合わせ持ち、主観的でありながら客観的で全体性を持ったものです。
 
私たちが「次も見たい」と思うのは、単発のネタの面白さと言うよりは、日々投稿される写真やテキストの連続性です。
 
現代においては、情報をストーリーにして昇華して、価値を生み出すことが重要なのです。
 
あなたがやってきたこと、取り組んでいること、深く考えていること、未来に思い描いていること、それら、点が線となって繋がれ、ストーリーになったときに、相手の心を動かすのです。
 
ストーリーの定義:主体(主人公)がいて、変化があること。
 
「わからないもの」を見たときに、過去の経験から脳が自動的に類推して「わかるもの」にしようとする。この本能こそ、ストーリーが生み出される源泉とも言えるのものです。
 
CQ (セントラルクエッション):何に期待してみればいいかを指し示す。
 
ストーリーの原型と言えるCQ 3つの型
A主体+目的
B主体+客体の目的
C主体+障害
 
どうしてもそれを叶えなくてはいけない「切実さ」があると、人はその目的に期待し、見届けたくなります。
 
「主体+障害」の方が映画などで好まれる理由はいくつかあります。
・突然の障害によっていきなり話を展開でき、話のエンジンを早くかけられる。
・主体だけでなく、社会全体に降りかかるような障害で、スケールを大きく描ける。
・障害を目に見える形で描きやすいので、映像的なインパクトを出しやすい。
 
山や谷がなく、最初からずっと成功している人がいても、共感はしにくいでしょう。それよりも、様々な浮き沈みやどん底を経験しながら、前に進む姿の方が共感しやすく、応援したくなるはずです。
 
「失敗と言う事実があるから、成功と捉えることができる」とさえ言えるかもしれません。
 
ちなみに内的CQは分類すると、大体「存在意義」の話になるというのが私の持論です。
 
短所を期待につなげる。もう一つの方法は、短所自体を長所に変えることです。周りを見渡して、「短所」があるが、故に愛されている人もいるのではないでしょうか。
 
キャラクター全員に共感できるのが、最も素晴らしいストーリーと言えるに違いありません。
 
人間は幸せな記憶や「快」の感情より、生命の危機に関するような記憶や「不快」「不安」といった感情の方がより強固に思い出されるようにプログラムされています。
 
人は元来、幸せになることより不幸を回避することに一生懸命になる生き物なのです。
これは人間の本質とも言えることです。
 
共感は、辛い時期を懸命にもがいて、乗り越えようとする姿に強く起こるのです。
 
感動=心の中にある矛盾、葛藤、抑圧が解消されること、その瞬間
 
旅人は何か?ずっとそのことを考えて旅を続けていますが、まだ答えは出ていないです。そして最近ではその問いを愛する姿勢こそが重要なのだと思うようになりました。
 
ストーリー思考の本質がどこにあるかと言えば、過去、現在、未来と、点と点をつないで線として認識し、問題発見や問題解決につながることだと思います。
 
わかることだけが正解ではないでしょう。わからないことにも意味はあるはずです。問いを愛する姿勢によって、いつまでも夢中でいられる気がするのです。
【目次】

第1章 誰の人生にも「物語」がある―「ストーリー」の話
第2章 何を目的にすれば、夢中で生きられるのか―「CQ」の話
第3章 人生の展開をどのように描いていくべきか―「構成」の話
第4章 人生の登場人物達と、どう向き合つていくか―「キャラクター」の話
第5章 なぜ「物語」は、私達の心を動かすのか―「共感と感動」の話
第6章 「物語」を見つけた人が手にするもの―「世界観と自由」の話

【3.本書の感想】

物語と言うのは、山があったり谷があったり、様々な場面でを通じて、私たちを感動させてくれます。

 

全く波風が起こらない、毎日平凡な生活は見ていてもつまらないですもんね。

 

人生波乱万丈と言うのは、実は人生として大変充実したものなのかもしれません。

 

あなたも今まで、たくさんつらいことが あったと思います。

 

しかし、それを乗り越えた時のことは、いい思い出になっていると思います。

 

私たちは、あまり苦労をしたくないし、きついことが嫌いです。

 

だから、平凡な人生を選んでしまいがちです。

 

あとで振り返った時、何も起こらなかった人生と、苦しい事も悲しい事もあった人生ではどちらが楽しく感じるでしょうか?

 

ご長寿さんの自慢話は、苦労話が多いようです。

 

そして、人生を振り返って後悔することが、「もっと冒険をすればよかった。」

だそうです。

 

皆さん、一度きりの人生です。

 

もっとドラマチックに生きてみませんか?

 

この本は、物語を書く時はもちろんのこと、自分自身の人生を見つめなおすにもとても良い本です。

 

是非、読んでみてください!

 

「物語」の見つけ方 

【4.関連書籍の紹介】

ヒットしている物語の作り方がわかります。

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素晴らしい作品とは何か?がわかります。

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素晴らしい人生の1例です。

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素晴らしいストーリーです。

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最後までのお付き合いありがとうございました!