京都のリーマンメモリーズ

京都で働くサラリーマンです。東寺や書籍の紹介をします。

【書評】もし私が人生をやり直せたら キム・ヘナム ダイヤモンド社

今週のお題「上半期ふりかえり」

上半期をふりかえると、もう6月かと驚くばかりです。毎年毎年、日々の過ぎ去るスピードが速くなっている気がします。それなのに、特に1日1日を大事にするでもなく、なんとなく毎日を浪費しているような気がします。そんな中、人生の残りの時間に制限がかかってしまった人のすんごい本を紹介します。

【1.本書の紹介】

本書は、パーキンソン病という次第にできることが制限されてくる難病の医者である作者が、自分の人生を振り返りつつも、今なお前を向いて歩んでいく心境を語った本です。

人は普段、自分の寿命など気にしていませんので、時間を無駄にしてしまいがちです。

ガンになった人が余命を知らされて初めて、人生がいとおしく感じた経験などを聞いたことがありませんか?

私たちが普段、普通に吸ったり吐いたりしている空気も、潜水したりして息止めをしていると、改めてそのありがたさを感じたりします。

私たちは、子供よりも経験があるので、子供に時間を大事にしなさい、勉強しなさいと言います。

でも子供は、有り余る時間を無駄にします。
 
無駄にする経験をして初めてわかることがあるように、私たちも、余命を知るという経験をすることによって、初めて自分の人生の大切さがわかるのかもしれません。

さて、人生をやり直せたらどんなことをやりたいと思うのでしょうか?
 
私たちは、どう生きるべきなのでしょうか?
 

【2.本書のポイント】

失敗やミスを許せない完璧主義者は、「生きる楽しみ」を知らない人たちなんです。
 
今いるこの場所で、足元を見つめながら、まず一歩、一歩踏み出してみる。これが始まりであり、すべてなのです。
 
どんな道であれ、進む道を自分のものにしていくのは自分の務め。
 
我先にと一目散に目的地にたどり着いたとしても、その喜びを分かち合える人がいないなら、そちらの方が悲しいじゃありませんか。
 
次善の道を選んだことで、より多くの可能性を発見し、想像もしてなかったことまで学べた。
 
歩んでみないとわからないのが人生で、振り返ってみて、初めてわかるのも、人生なのです。
 
親の言いつけ通りに聞き分けよく振る舞うのが、正しい姿だと信じて生きてきたのに、その姿を選択して、自らを苦しめてきたのも、まさに自分だったと言うことに、ようやく気づいた。
 
楽しく生きる事は、「~しなければ」と言う言葉を減らし、「~したい」と言う言葉を増やしていくことから始まります。
 
親密な関係は、生涯のうちでも家族や極わずかな友人たちに限られるのが正常なのです。
 
誰からも好かれようとして、その合わない相手との関係改善に多くのエネルギーを費やさないでください。
 
私たちが生きていく上で最も大切な事は、「愛されている」と言う確信です。
 
自立と言うのは、他人に頼るべきときには頼ることができる能力を前提にしています。
 
辛い、苦しいと寝込んでいるよりも、小さくても人生の楽しみを作り出していく方がずっと良いのです。
 
楽しく生きようと決心した人の世界には、楽しみがどんどん溢れ出すと言うことです。
 
人生をもっと楽しんでやろう、驚いてやろうと言う心がけがあれば、世界が今以上にときめきに満ち、面白くなっていくのです。
 
私は、生きることがつまらないと言う人には、人生との恋愛を勧めています。自分の人生と愛し合って御覧なさい!
 
ほんの少し立ち止まる時間は、それまで経験したことの意味を理解し、正しい方向に進んでいるのかどうかを再確認させてくれます。
 
子供が憎いと感じた時は、その感情をそのまま認めることが必要です。子供に対し、いつでも正しい対応ができる親なんて、この世にいないと思ってください。時に人は過ちを起こします。
 
良い親とは、子供の願いを何でも叶えてあげる親のことではありません。人間が成長するためには、ある程度の欠乏や挫折の経験が必要なのです。それをさせずに、親が満たしてしまえば、子供が成長する機会を奪っているのも当然です。
 
鳥は卵からぬけでようと戦う。卵は世界だ。生まれようと欲するものは、1つの世界を破壊しなければならない。
 
もし私が人生をやり直せるなら、もっともっと、失敗したい。光の速さで過ぎ去る時間の中で、もっと多くの経験をし、ちょっとやそっとのことでひるんだりしない。そうやって培った経験が、いかに価値のあるものかよく知っているから。
 
人間は、人から愛され、大切にされることで、自分が価値ある人間であると実感します。その一方で、心から誰かを愛すると言う経験は、このように自分を超越する価値があることを知らせてくれます。限りある人生の中で、無限の価値を体験させてくれるもの、それが愛です。
 
教育心理学者のミハイ・チクセントミハイ教授は、「人生において大事な事は、自分だけの生き方を見つけ出すこと」とし、何かに熱中し、没頭する時間こそがそれを可能にすると語っています。
 
苦しみの中の渦中にあっても、笑うことができるなら、それこそ人生に与えられた祝福に違いありません。
 
精神分析の大家であるユングも、「ユーモアとは人間だけが用いる神聖な能力」と述べているほどです。自我の力があれば、自らの衝動や挫折、希望や絶望を受け入れることができ、ユーモア通じて苦しみを減らすことができるのです。

【3.本書の感想】

著者は、だんだん自力でできることが制限されて苦痛に耐えながらも、新しいことにチャレンジしています。

 

楽しく生きようと決心して、その通りに生きる。

 

医者の鏡のような人だと思いました。

 

生きている証は、愛。

 

日々、家族を犠牲にしながら、なんのために働いているのだろうと思っている人はたくさんいると思います。

 

手遅れになる前に、家族への愛を表現しておきたいなと思いました。

 

そして、せっかくこの世に生まれたのですから、やりたいことやろうと思っています。

 

もし失敗したからと言って何なのでしょう。

 

世間から変な目で見られることを、やってみてもいんじゃないかと思いました。

 

日々の忙しさのために、ついつい人生を浪費している方、充実した人生とな何かを考えたい人はぜひ、読んでみてください!

 

【4.関連書籍の紹介】

時間が大切です。

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最後までのお付き合いありがとうございました!