京都のリーマンメモリーズ

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【書評】コンサルタントが毎日見ている経済データ30 小宮一慶 日本経済新聞出版

今週のお題「今年の目標どうだった?」

そういえば、今年の目標は何だったのでしょうか?目標が何だったのかを今、振り返っている所です。(笑)今年は、物価高に悩まされた一年だったと思います。どうして物価高になるの?と聞かれても、正確に回答できません。しかし、このような状況については、日本と主要国の経済指標を見ているとだいたいわかるよというすんごい本を紹介します。(笑)

【1.本書の紹介】

最近は円安が長引き、経済に悪影響を及ぼしているといわれたり、金利が上がると言われたり、経済の動向の把握が難しいですね。
 
しかし、この一連の動きも、チキンと経済指標をを追っていけばある程度理解ができるようです。
 
今回は、コンサルタントでも大変有名な小宮さんから、どういう指標を見ると良いのか教えていただきたいと思っています。
 
では、どんな指標をどのように見れば良いのでしょうか?

【2.本書のポイント】

なぜGDPが1番重要なのでしょうか。その理由はシンプルで、作り出したGDPのうち、50%強が人件費として払い出されているからです。
 
為替はどんな時に動くのでしょうか。
1つ目は金利差
2つ目は貿易収支
3つ目は物価変動
 
なぜ円安が進んだのか。
この理由は日米金利差の拡大です。
 
2009年10月に起こった。ギリシャ危機では1ドル=80円前後まで円高が進みました。ところがシリコンバレーバンクに端を発したで、米国の金融危機の兆しが見えた時は、円高は1ドル=130円台までしか進みませんでした。これが、2009年から2023年の14年間における日本経済の実力の低下だと私は懸念しています。円安の理由はひとえに日本の国力が落ちた結果だと言えるでしょう。
 
日銀短観、この調査は、様々な業種の大企業と中小企業を対象としています。景況感や資金繰り、雇用、商品やサービスの需給、在庫、販売価格、設備投資、研究開発など、企業に細かく質問するのです。
 
日銀短観と景気動向指数、景気ウォッチャー調査を見ると、日本経済の大まかな状況や流れを掴むことができるのです。
 
数字の動きには、全て理由があるのです。数字の変化を見つけた時は、何が原因なのか、ニュースや数字を関連付けながら仮説を立てる練習をしてみてください。経済の動きを分析する力、ニュースを深く読む力が養われていきます。
 
「良いインフレ」と「悪いインフレ」をどのように見分ければ良いのでしょうか。それにはいくつかの物価に関する必要を合わせてみる必要があります。
まずは国内企業物価指数。
2つ目は輸入物価指数。
3つ目は企業向けサービス価格指数。
 
2024年の春闘の賃上げはどこまで効果があるのか。悪いインフレから良いインフレになり、それが継続するかどうかの転換点になるでしょう。今、日本がデフレから脱却できたかと言うと、私は正直微妙なところだと考えています。理由はシンプルで、デフレの根本的な原因である企業の生産性の低さ、人口減少や少子高齢化の問題や、巨額の財政赤字があって、財政支出を思い切って拡大できないことなどが、一向に解消できていないからです。
 
なぜ、中国のインフレ率は低いのでしょうか。大きな要因は不動産不況です。
 
中国の不動産市況が悪化する原因になったのは、習近平政権が進めた「腐敗撲滅」に続いた「共同富裕」でした。習近平氏は貧富の差の格差を是正し、すべての国民が豊かになることを目指す共同富裕を実現しようとしていました。
 
今後、中国経済が回復基調に戻るかどうかを判断するのは非常に難しいところです。私は多少は戻ると見ていますが、これまでのような実質年率6%を超えるような成長を続けるのは難しいのではないでしょうか。
 
中国国民が海外で人民元を使って(売って)いては、通貨安の傾向は変わりません。近い将来、中国政府は人民元の大量送金に制限をかける可能性があると、私は予測しています。すると、かつ日本で起こっていた中国人による不動産投資も以前より減少していくかもしれません。
 
実のところ契約率よりも在庫数を見る方が、マンション業界の好不調を的確に判断できます。当然のことながら、不動産、特に新築マンションは供給量が一定しているわけではありません。売れなくなると供給を絞ります。
 
今後は金利動向に対して市況がどのように動いていくのか、新設住宅着工戸数とマンション契約率には注意しなければなりません。
 
かつて日本は最先端技術を誇る国でしたが、今は必ずも必ずしもそうでないことを残念に思います。これから日本は、どのように世界と戦い、生き残っていけば良いのでしょうか。私たちは、その視点を忘れてはなりません。
 
日本製鉄が収益力を高めるため、鉄鋼大手USスチールを買収しようとしています。日本企業が海外進出を考えて、空洞化が進みつつあることに変わりはありません。粗鋼生産高の長期的なトレンドには注意する必要があります。
 
この先、日銀は少しずつ金利を引き上げていく可能性が高いでしょう。1年先の2025年末までには、大きな問題が起こらなければ1%程度まで引き上げると見ています。
 
株式投資に役立つ指標
配当の原資である当期純利益を、最低でも3期までさかのぼって推移を見てください。業績にどれだけブレがあるか、安定的に黒字を稼いでいるかどうかがわかります。
 
本当に稼げる企業は利益余剰金が潤沢にあります。
 
自己資本比率10%以上あることが中長期の安全性の判断基準となります。
 
私は配当利回りの高い銘柄を買うようにしています。もちろん、その企業の決算短信から安全性や収益性を調べた上で、配当利回りの高い銘柄を選びます。
 
未曾有の大不況の底だった2010年2月には、株式市場が引き込み、1日あたり1兆円前後で推移していました。一方、市場が過熱しつつあった。2024年2月には4兆円前後まで膨らみました。
 
将来性のある銘柄、8つの条件
①ビジョンや理念、イズム(特有の流儀)がはっきりする企業
②商品に優位性があって、経営がしっかりしている企業
③誰が経営者になっても、ある程度実績を出していける企業
④財務的に安定している企業
⑤海外展開をしている企業
⑥ビジネスの内容が理解できる企業
⑦不正をしない企業
⑧経営のうまい企業
 
【目次】
第1章 経済の本質が見える
第2章 景気の先行きを読む
第3章 個別業種から見る経済の流れ
第4章 お金の動きを見る金融の指標
第5章 株式投資に役立つ指標

【3.本書の感想】

最近物価が高くなりましたね~
 
この原因は円安だと言われています。
 
日本の多くの資源は輸入に頼っているため、円安で価格が高くなるので、食料品を始めとして価格が高騰したと言われています。
 
円安を是正していかないと、物価高は止まらないと言われています。
 
円安にするには、海外との金利差を小さくする必要があります。
 
一方で、円安にすると、輸出企業が儲かるので景気に好影響を与えるように言われています。
 
もし、企業がその儲かった分を従業員に分配すればいいですが、たいていは企業が保有したままになっているようです。
 
と言う訳で、賃金上昇が伴わない為、物価高ばかりに目立つ状態になります。
 
このままいくと、アメリカのように貧富の差が激しくなり、分断が起きるのかもしれません。
 
こういうことが起こらないように、日本の経済学者や日銀はしっかりと判断をして、日本経済の立て直しをしていただきたいと思います。
 
悲しいかな、判断をする人たちは、基本的に貧乏人はいませんから、庶民の本当の痛みがわからないのかもしれません。
 
本当はその庶民の声を届かせるのが政治の役割だと思いますが、日本の政治も今は、ごたごた状態ですので、こちらも早期正常化を祈るばかりです。
 
そんな状況ですので、私たち大人は、フェイクニュースやSNSに惑わされることなく、自分でしっかり経済状況をつかんでいきたいですね。
 
経済状況を知るためのコツを知りたい人、株や金融商品を検討したい人は是非、読んでみてください!

 

【4.関連書籍の紹介】

経営の心構えです。

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儲けるために必要なこと。

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経営者の方は復習しておきましょう。

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経営者なら読んでいて当然の書。

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商売の基本です。

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改善はいつからでもできる。

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最後までのお付き合いありがとうございました!